始めチョロチョロ、中パッパ、ジュウジュウ吹いたら火を引いて、赤子泣くとも蓋とるな。 最後にワラを一握りパッと燃え立ちゃ出来上がり。

搗いた米を、竈(かまど)に羽釜(はがま)で炊くならこの通り。具体的な所作には諸説あるが、詳しくは次の手順になる。

羽釜でのご飯の炊き方

  1. 炊きムラを起こさないように、羽釜底全体を温める程度の火で始める。つまり羽釜を竈に置いてから焚き付け始める。羽釜を置いてから焚き始めると初めは弱火にしかならない。
  2. 羽釜の中に小さな泡が立ちはじめ、中から「チョロチョロ」と音が聞こえる。ここまでで10~15分くらい。チョロチョロが聞こえたら割り木を放り込み、羽釜の脇からパッパと火が見えるくらいの強火にしてしっかり沸騰させる。
  3. 中パッパ状態で10~15分、沸騰が激しくなると 「ジュウジュウ」と音を立て、中身が吹き出す。 この音を合図にまだ燃えていない薪を引いて燠火だけにする。つまり弱火にする。この辺までは蓋を取って確かめてもいい。
  4. 沸騰してもお湯のある間は焦げない。弱火にしてからも沸騰温度を維持しているかどうかは、湯気の上がり具合、または火バサミを蓋や側面に押し付けるとコトコトとした手ごたえでわかる。
  5. 燠火のある竈(かまど)内部はまだ熱いので、羽釜の蓋は「赤ちゃんが泣いて暴れるようにゴト、ゴト」音を立て続ける。15~20分してこの音が静まると、羽釜内部の蒸気圧が下がり、蒸らしも終わり。思っていた時間内でも焦げてしまう場合があるので、炊飯中は常にご飯の香りを確認する。お焦げの匂いがしたら、時間内でも炊飯終了。
  6. 最後に藁を燃してもう一度加熱し、余分な水分を飛ばして炊きあがり。

これでご飯は炊けてるけど、いきなりご飯をよそうと、まだ相当熱い羽釜にくっ着いたご飯粒が、急に乾いてバリバリになってしまうから、取るのに苦労する。10分ほど冷ました方がいい。

キッチンタイマーを使うと確実だけど、残しておく燠炭の具合をつかめるようになると、タイマーも要らなくなる。

諸説

1. ~ 3. をひっくるめたやり方

お釜を置いたら火をつけて、すぐに強火に持っていって、中身が吹き出したら(沸騰したら)ぎりぎり沸騰温度を維持するくらいの火で15分。最後に1分ほど強火で余分な水分を飛ばし、火から下ろして10分ほど冷ましたら出来上がり。

蓋は開けたまま

3 のところで、蓋を取って確かめるどころか、激しく沸騰し始めるタイミングを見極めたいので、グラグラと煮えるまでは蓋を開けたままという方にお会いした。その方は、グラグラと来たら、シャモジでお米を底から返して火の通りを均一にしてから蓋をしていた。

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