2024年1月1日に起こった、能登半島での大地震を経験して思うことを書き留める。

随時加筆修正する予定。

エネルギーを自給しよう

ガットポンポコは、地震の翌日、以前に取り寄せておいたソーラーパネルとポータブル電源を設置した。設置方法を悩んでいた重い腰が上がったのは、地震のお陰だった。これで井戸と洗濯機と最低限の灯りが動いた。トイレは大小分離のコンポストトイレを運用してたので、上水道や浄化槽が壊れて困るということがなかった。調理は普段から薪なので、ガスや電気がなくて料理ができないということにもならなかった。家の北側の壁が全て15センチほどずれてしまって怖いけど、とりあえず暮らしていけることが分かってホッとした。

しかし、集落のみんなは、電気ガス水道を絶たれて、生活困難な状態に突入し、集落の集会所を避難所として支援物資を頼りにした生活を余儀なくされた。私も避難所の運営に2ヶ月間携わることに。

今回の地震に続く2ヶ月の避難所生活で、家が潰れたというような地震そのものの被害と、その後のライフライン喪失による被害とがあるんだと実感した。

仮置きした太陽光発電装置

避難所で、みんなの顔がパッと明るくなったのは、携帯の電波が来たときと、電気が来たとき。水は湧き水や井戸で何とかなるし、調理は薪やガスコンロで賄えるけど電気がない。電気を地域で自給出来たら強いなと、すごく思った。小水力発電や、太陽光発電、バイオガス発電など、小規模の発電を、何種類も組み合わせて、負荷分散しておくべきだ。本音は電気をなるべく使わない生活にシフトしようよってことだけど、私とて家が倒壊してたらどうにもならなかったから、負荷分散はとっても大事なことだと思う。

地震に強い家、弱い家

地震の後で周りを見渡すと、家の元々の部分と、リフォームで追加した部分とが、パカッと割れて壊れていることが多い気がする。リフォームの際に、取り合いの部分を妥協してることが多いのだと思う。古くても新しくても、手抜きしたとこは弱い。

手入れをしていない部分は弱い。白蟻や木食い虫にやられた材は、早めに交換なり、補強なりしておかないといけないということを実感した。

ここいらの古民家は冠婚葬祭用に、1間半~2間飛ばして広く開け放つ造りが多い。こういう開口部がやたら広い造りは、地震に弱い。開け放つにしても柱は1間ごと入れたほうが良いと思う。

2階建てより平屋の方が強い。周り一面の家が潰れている中で、平屋の家が残ってるのをよく見る。2階建ては重心が高いから、余計に揺さぶられて、歪んでしまうということらしい。同じ理由で、2階に重い荷物を沢山溜め込むのも、地震のときは良くない。瓦のような重い屋根よりも、金属板のような軽い屋根の方が地震に強い。

掘っ建て柱は、耐震性能が高い。傾いた電柱も沢山あるけど、ほとんどの電柱は無傷。重心がすごく高いあの電柱というものが、地面に2メートル挿してあるというだけで倒れずに立っていることがすごい。

免震っていいよね

耐震はできるだけ揺れないように強固な作りとすること。その逆で、接合部の遊びや柔らかい部材によって揺れが伝わらないようにするのが、免震。能登町の縄文真脇遺跡に建つ縄文時代の家を再現した「縄文小屋」は、6強の震度でも屋根板を押さえている石すら全く落ちないという免震性能を見せた。

地震後に、「縄文小屋」を建てた雨宮国広さんにお話を伺った。接合部がすべて、縄か円形のほぞ穴によるピン接合であることが、免震に貢献しているということだった。

縄文小屋

地震に強い住宅というと、耐震構造が一般的になっているが、高層建築では免震が重要視される。住宅でもうまく免震構造を取り入れられたらいいのにと思う。

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