住みたい田舎の定義

  1. 古民家という遊び場があること
  2. 自然環境という資源があること
  3. 地域コミュニティー、言い換えると近所付き合いというコミュニケーションが存在していること

田舎の街ではなくて、農山漁村がいい。村だよ、村。村がいい。

古民家とセルフビルド

古民家の何がいいかって、在来の木造建築だってことだ。土の壁だったり、太い梁だったり、高床式だったり。私は100年以上前に建てられた農家作りの家に生まれた。その家をとても気に入っていたけど、唯一気に食わなかったのは、高床式じゃないところだった。北側の仏間はかび臭くて嫌だった。高床式のいいところは、床下の通気があることだ。そんな家に住みたいという想いが、能登に住んで半ばかなった。家の半分は近代的にリフォームされているので、自分たちで改修したいと思っている。

改修が必要なのは、近代的になった箇所だ。なんでこんなことをするのかと、素人目に思うが、その箇所は床下を塞いでしまっていて、湿気がたまり、床がすぐに黴てしまう。ホント、なんでこんなことしたんだろうか。

近所に建具屋さんがいる。大工仕事を随分教えていただいている。田舎のいいところは、在来工法を経験してきた職人さんが生きているってことだ。

作る力

国際的な貨幣市場が出来、市場のグローバル化が叫ばれ、資本主義経済が謳歌されてきた時代は、つまり、自分たちで作ることを放棄してきた時代だったんだろうと思う。

私は、田舎の百姓の家に育った。爺ちゃんがバリバリの時には、「農家は自分の家は自分で作るもんなんだ」と言って、天井裏を部屋に家族で作り替えた。どこからか貰ってきた木材を切ったり、どこかに保存してあった畳を運び入れたりした。幼稚園の頃の遊び道具は、薪とノコギリと古釘で、木舟を作って用水で流していた。

小学生になると、ラジコンだとか、ミニ四駆だとか、スーパーやホームセンターのクリスマスちらしに写真入りで宣伝されているものが欲しくなって、だんだんと作って遊ぶことが減っていった。

作るってことは、楽しいんだ。野菜だって作れるし、家だって作れるし、家畜だって作れるし、橋とか、道とか、石垣とか、水道とか、燃料とか、作りたけりゃなんだってホントは作れるんだ。人間は作ってきたんだ。ということを、再認識。

だけど都会じゃ、あんまりできないね。だから田舎の村に引っ越してきた。

暮らしを作る

食べもの、住む家、飲む水、暖める火、暮らしを、自分の手足で作る。そのような作る技を習い、実験し、熟練していくことは愉しい。山や森や川や海やその中で生きるものたちと繋がる知恵を学び教えあい、作る仲間が楽しい。

趣味はなんですかって聞かれたら、暮らしって答えるよ。だって、自分の手足で暮らしを作ることが楽しいんだもん。

適正エネルギー

遠い外国から化石燃料を使って運んだ化石燃料でもって電気や灯油を作り出し、さらにエネルギーを消費して消費地に運ぶという、誠に無駄の多いエネルギー事情にうんざりする。エネルギーを得るために、自分で出来そうなことはなにかと考えては実験している。自然には利用されていないエネルギーが沢山ある。それらを無駄無く適正に取り出して利用するのはとても面白いと思う。

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薪はすごい。調理、暖房、お風呂となんでもこなす火の魔術。(;゚д゚)。

日本の近代農業は足踏み脱穀機や唐箕、唐臼、立鎌といったとても便利な「手足作業機具」を大発明してきた。素晴らしい完成度を持つこれらの道具を縦横無尽に使いこなしていきたい。

禿山を作らない薪

昔、薪を使いすぎた地域では森に木が無くなったそうだ。薪で調理、薪で暖房、薪でお風呂と、薪をどんどん使っていると、森林資源はあっというまに枯渇するらしい。明治の初期、近畿地域の里山地帯には多くの`はげ山'が存在していた。

これらのはげ山は花崗岩の風化物という侵食されやすい地質に加え、江戸時代になって森林が過度に利用された結果、形成されたことが明らかになっている。年報44: 里山林の環境保全機能

この歴史を繰り返さないように、太陽光との併用、効率のよい暖房調理システム、広葉樹林の適正な管理などを実践する。

太陽熱温水器

私の実家のお風呂では昔、黒瓦の屋根に上げた巨大なビニール袋で水を温めて使っていた。夏場だけの話だけど、沸かさずにそのまま使ってもアチアチだった

熱を逃さない

調理と暖房はセットにすると薪の量を減らせる。ペチカや囲炉裏がいい例。また、「愛農かまど」のように、1ヶ所の薪燃焼で何か所かのお釜を温めるような効率のよいシステムを作ろう。

雑木の二次林

温暖湿潤気候に属している日本では、広葉樹林の雑木林の木は、切っても切り株から勝手に再生する。植えなくてもいい、とても恵まれた気候だ。広葉樹林の二次林が再生可能な規模で木を切りつづければ、ほぼ永遠に燃料が手に入る。

飲み水をどこから得るか

私の地域では、地下水や湧水を共同の水道施設で集水しポンプで配水する簡易水道が通っている。しかし私の実家というのが、近所でも稀な井戸水で生活をする家だったせいか、いつまでたっても水道水の味に慣れない。だから、もっと純粋な水を手に入れたいと試行錯誤している。

井戸水

昔からの井戸水を水質検査に出すと、飲用に適さないと判定されるものが多いみたい。しかし田舎暮らしの先輩の家では、問題ありとされた山水を10年以上飲んでいるけど、まったく問題がないと聞いた。私の家の井戸も復活させた。なにせ夏は冷たく、冬ぬるい水がありがたいし、お風呂がカルキ臭くないのが最高。

生物浄水

信州大学教授の中本さんが「生物浄化法」を見直そうという活動をされている。緩速濾過 とも言われるこの水浄化方法は、化学薬品や電気を必要としないことが特徴だ。中本さんのおいしい水のつくり方では、家庭で実践できそうな装置も紹介されている。

生物浄水(緩速ろ過)概略図

沢水も同じような仕組みかな。

天水(あまみず)

ところで雨水。(;゚д゚)ゴクリ。東京の雨水でも2時間1分目からは飲めるという話。

ノボ村長の開拓日誌

東京の雨水もちゃんと飲めるんです。降り始めは、もちろん汚れています。そこでおじさんはしつこく調査を行ったのですが、2時間、目いっぱい降った後の水を採集して調べると、真水と変わらないほどきれいなものだったのです。

カリスマホームレスに訊け!

考えてみれば、蒸留水なのだから綺麗よね。我が家でも井戸を復活させるまでは、大活躍した。

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