手鎌で稲の収穫をし、稲架(はざ)で天日干しをする際の工夫。
稲の束ね方
稲を束ねて、縛って、掛けるまで、やり方は地域によって様々だが、私は奈良県の川口さんを真似ている。
1つかみの稲を1把(いちわ)と呼ぶ。図のように3把を重ねて、1束(ひとたば)とし、これを縛って、稲架(はざ)に掛ける。重ねる順番を決めておき、例えば、左、右、左と重ねる。
稲1株で、1把にならない場合。少ないなら、手の中いっぱいに溜まるまで、数株刈り取る。多すぎるなら、株の半分だけ刈り取る。
稲束の縛り方
縛り藁3〜4本を手に取る。元を左に向け、3把の交差点の下をくぐらせる。稲束の上で、左手と右手の藁を交差させ、ぎゅっと縛る。これで稲束に、縛り藁が1周巻いたことになる。
縛り藁の穂先側に、元の方をくるっと1周させて、元の先を2重に折って、稲束を1周巻いた藁の下に、差し込み、ぎゅっと締める。完全に通してしまうより、元を少し残しておくほうが、抜けなくて良い。
稲束の掛け方
稲束を、重ねたときのように、2対1にして、2の方の穂先が真下を向くようにして、交互に掛ける。
2対1の、1の方の穂先が、両側にぴょこんと飛び出した格好になる。
このように交互に掛けていくと、重さが左右均等でないので、くるっと回って落ちてしまいそうだが、2束で1対となり互いを支えるので落ちない。
この掛け方の良いのは、左右均等の稲束を素直に掛けていく場合と比べて、同じ長さの稲架に倍の稲が掛かること。稲架を沢山用意するのは、とても大変な仕事なので、これは良いと思う。
2段目以降も、同様に、交互に掛けていくことが出来る。
稲架
5間7段の稲架に、例年1反部の田んぼの稲を掛けている。
古代米は、品種ごとに、栽培した畝にほにょを立てて干す。種が物理的に交じるのを防ぐため。ほにょは建てやすく追加しやすいのも良い。
それでも足りなければ、自宅のガードレールに鉄パイプを縛って作った常設の稲架にも掛ける。
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