オクドを作り始めた、この春までの記録。
設計
構造の設計は居関さんの「農家向き改良かまど―作り方・扱い方」を参考にした。
ロケットストーブで耐火素材について散々実験してきて、
うん、珪藻土煉瓦でつくろう
と、土台は赤煉瓦、火の当たるところは珪藻土煉瓦でやろうと作り始めたんだけど、
生粘土の煉瓦を叩き締めながら作るオクド
とか
籾殻燻炭を入れた焼成煉瓦
とかが気になって、途中からは improved.lorena-stoves に習って粘土と砂と籾殻薫炭の版築で作ってみた。
基礎部分
グリ石で埋めたあと、コンクリセメントを流し込んで、基礎を作った。
基礎の上に1段目を積む。内側は礫で埋めて、石灰粘土で均した。
2段目。目地は2~3mm。目地材は、石灰と篩った粘土と砂。
3段目。
4段目。
耐火部分
5段目の上にロストルが乗るので、ここから火の周りに断熱素材を使う。
6段目。
7段目以降は、版築で作ることにしたので、煙道の型枠を作る。版築は型枠の中に土を少しずつ入れてはギュッと締めて、また土を入れてを繰り替えして形を作る技法で、万里の長城がこれでできている。
7段目以降。版築の途中。ダンパーを事前に入れてある。火袋はボールで型をとる。
版築に使った粘土は、壁土を再利用して3mm目の篩いに通したもの。篩いに残った藁スサは今後に取っておく。粘土に無農薬栽培米で作った籾殻薫炭を断熱材として混ぜる。
型枠は煙道のみ。あとの所は適当な板で抑えながら、土を締めていく。
しばらく乾かしてからダンパーを引き抜こうとしたら、抜けなかった。版築タタキって、すごい締まるのね。伸縮ゼロ? 無理やり抜いたら壊れちゃった。。
中途半端に壊れたところの、粘土をマシェットで削る。さらに煙道の型枠を焼いたり、叩いたりしてなんとか外す。
ダンパーやり直し。筐体を作ることにした。中古の流し台のステン板がちょうどよい厚み。
仕上げ
下塗りをしたところ。
中塗りをして、仕上げ塗りを始めたところ。仕上げ塗りは、漆喰に煤を混ぜたものを塗り、鏝抑えをしている。
半年乾燥させたら出来上がり。
1年間使い倒した実験結果→ オクド壱号。薪の炎🔥で調理する器具を作る。版築で作ったオクドを1年使ってみて
参考
- aprovecho.lorena-stoves 1981
- uganda.improved.lorena-stoves.2004
- uganda.improved.lorena-stoves.2008
- 農家向き改良かまど―作り方・扱い方 (1958年)居関 久男 国立国会図書館サーチ
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