「野口のタネ」の野口勲さんが能登へ講演にいらっしゃるというので、お話を聴きに出かけた。固定種、在来種、F1種、遺伝子組換え種 といった種のこと、このお話で納得がいった。 野口勲

 

一番の問題は、これ

以前のF1種子は、花粉がないので周りに飛び散って交配することはありません。ところが遺伝子組換えは花粉が飛び散ることで、遺伝子組み換えじゃない作物と交配してしまうのです

厄介だわ。

 

これまでのF1種子

これまでの雄性不稔という突然変異を利用した一代雑種F1種子には、花粉がなかった。花粉どころか、雄しべすらない。植物は自分の体のなかに、雄しべ(お父さん)と雌しべ(お母さん)の両方をつけるのが普通だけど、このうちお父さんがいない状態が、雄性不稔というもの。自然界ではごくまれに存在するが、なにしろ種をつけられないのですぐ絶滅。 何年もかけて見つけ出した、たった1つの異常な種子の雌しべに、正常な種子の雄しべの花粉を無理やり受粉させクローンを作りつづけるのが雄性不稔のF1。雄性不稔はミトコンドリアの異常なので、母型遺伝する、つまり必ず遺伝するので雄性不稔のクローンを作りつづけられる。しかし、とにかく花粉はできない。受粉には正常な種子の雄しべの花粉を常に使う。 どこの種子メーカーも、雄性不稔F1を作るためには、正常な種子固定種を確保し続ける必要がある。野口種苗の育種している固定種の種の大口取引先は、大手の種苗メーカーらしい。なんだこれ。

 

遺伝子組換え種子

さて、遺伝子組換え野菜は、体内に土壌細菌を無理やり感染させたものが有名。

プラスミドと呼ばれる大腸菌などの細菌は、他の細胞へ移動する能力(感染性)を持つ。 この性質を利用し、プラスミドに組み込みたい遺伝子を組み込みプラスミドを目的の細菌に感染させることで遺伝子を目的の細菌に組み込むことができる。

テキスト遺伝子組み換え

感染。繰り返すけど、花粉飛ぶのよね。しかも、

組み換えられた遺伝子の根毛細胞は、近くの土壌細菌アグロバクテリウム(根頭癌腫病菌)とプラスミド遺伝子を交換し合い(遺伝子の水平移動)、土壌細菌に移ったターミネーター遺伝子は、ありとあらゆる種子植物にとりつき、自殺花粉を世界中に撒き散らしてしまうでしょう。植物の死は、動物の死と直結しています。一時しのぎの経済戦略が、地上を死の世界に変えてしまう危険性を秘めているのです。

野口 勲「一粒のタネからのメッセージ」

花粉で飛んで交配し、さらに、近くの違う植物にも感染する。ってコラ(怒`皿´)ノ 厄介だわ。

いっとくけど、雄性不稔だろうと、遺伝子組換えだろうと、これをくつるには、普通の野菜の「固定種」が必要だからね。遺伝子組換え種子をグローバリズムとかいって全世界にばらまいている人たちは、普通の野菜の種をどう確保していくつもりだろうか。「私たちが研究施設の中で守ります」と言われるのがオチだろうが、そんなもん信用できるか。

 

脅威

アメリカのFDAが定める食品安全基準は、マウスに三カ月食べさせること。FDAが認可した遺伝子組換え作物を、フランスの研究所が二年間追跡調査をしたところ、四ヶ月目からガンが見つかり、二年後には全身ガンだらけになった。

出典は忘れたが、写真つきで解説されていた。

 

希望

自家採取できる種を採り続けることは、いづれ人類を救うかもしれない

という台詞にしびれた。 自分一人で50種類・80種類の野菜の種を、交配しないまま、固定したまま種取りを続けることは無理なので、私はこの野菜、あなたはこの野菜というように分担をする自家採取ネットワークを作らないといけないね。

 

固定種とF1種子それぞれの利点

固定種の利点 一代雑種(F1)の利点
味が良い(伝統野菜の場合) 生育の揃いが良い(出荷に有利)
自家採種できる 自家採種できない
毎年種が売れるのでメーカーの利益になる
長期収穫できるので自家菜園向き 生育が早く収穫後の日持ちが良い
(雑種強勢が働いた場合)
多様性・環境適応力がある 特定の病害には耐病性をつけやすい
形質にばらつきがある
オリジナル野菜が作れる
特定の形質を導入しやすい
全部同じ形になる

 

固定種と在来種と交配種

  • 在来種
    地域で伝統的に種取りされてきた種
  • 固定種
    在来種から形質を選んで育てる母本選抜をし、形質を固定した種
  • 交配種
    例えば、小松菜とチンゲン菜を交配して、小松菜っぽいなにか別のものを生み出した種

 

在来種・固定種が買えるところ

 

意外な話

日本に菜っ葉類が広まったのは、奈良時代。奈良朝廷は、仏教の導入と同時に肉食を禁じ、五穀とカブ・大根を広めた。カブ・大根の漬物もこのころから。

五穀って、「米・麦・豆・アワ・キビ・ヒエ」なんかの穀物ね。これと、アブラナ科の作物、カブ、大根、白菜、小松菜、高菜などなど。 奈良朝廷は西暦710〜794年。1220年前。日本人の身体の健康には五穀と漬物が合うというけど、1000年の間に遺伝によって体質が固定されてきたということか。25歳で子供を生むとしたら48世代か。すげえなあ人間。

「自然農」最新記事

穀物の脱穀の仕方 2021-01-20
ほにょ 2020-11-19
いろいろな穀物をつくる 2020-10-31
踏み込み温床 のち 植物性堆肥 2020-04-12
古代米とお豆のサラダ 2020-03-30
お花見弁当 2020-03-20
早春は切り干し大根の季節 2020-03-09
石臼で小麦を挽いてパンを焼く 2020-02-01
冬水田んぼ、やってみるかって(笑い 2020-01-15
我が家に犬が仲間入り 2019-09-02